PROJECT
のせでんアートライン

能勢電鉄を中心に6つの自治体が連携する2年に1度の地域芸術祭に、2017年から6年間、全体のプロジェクトマネージャー(PM)として関わりました。距離的、時間的にも難しいことが多かったですが、とても面白い体験でした。

時期
2016年10月〜 2022年3月
プロジェクトオーナー
のせでんアートライン妙見の森実行委員会
カテゴリー
事業開発 / 伴走支援
BACKGROUND
課題意識・きっかけ
新たな関係を築き、互いに理解を深め、つながりを強くしたい

のせでんアートラインは、能勢電鉄開業 100 周年を記念し、『新たな関係を築き、互いに理解を深め、つながりを強くしたい』という思いで始まりました。

自治体や本部とのコミュニケーションの補強のため、2016年の春頃にその年のアートプロデューサーに就任したアートユニットのYottaからお声がけいただき参画。Yottaに続き第4回は前田文化と、アートプロデューサーの企画の実現のお手伝いをしました。

2021年の5回目は、コロナ禍での開催ではありましたが、地域の参画を生み出すことや、芸術祭を継続させていくための体制について議論を広げていました。

APPROACH
戦略と方針

3名のプロジェクトマネージャー体制で連携

地域で活躍される6名を運営メンバーに迎え入れた

地域住民が参画できる枠組みを設けた

・プロジェクトは企業、自治体から募集を行った

OUTPUT/OUTCOME
実績と成果
のせでんアートライン2021〜光と音と食の芸術祭〜を開催

・招待作家に加え公募作家を実施。オンライン音楽祭、車で観覧可能な野外シアターを開催

・地域住民向けに地域を新しい視点で実験する「地域プロジェクト」を募集

・参加者総数 約32,150人 地域プロジェクト参加者 約3,600人

・地域住民の社会実験「地域プロジェクト」14件

・アートラインの関わりから「Tsu-guプロジェクト」「里山技塾」「トヨノノ応援会」「芸能の振興おまもり」が生まれた

のせでんアートライン2021
AFTER
その後
2021年度はコロナ禍で地域芸術祭にとっては企画自体が難しくありましたが、田中アートマネージャーが「光と音と食の芸術祭」と題し、招待作家に加え公募形式を採用するほか、オンライン音楽祭、野外シアターなど素敵な企画を推進してくれました。コロナ禍のうえ、今回の地域の枠組みも受け入れてくれ、よく成立させてくれなと思います。
また、大森地域マネージャーと広げた地域プロジェクトは芸術祭ならではの企画が広がり印象的でした。芸術祭やアートの本筋と違うかもしれませんが、地域にお住まいの人たちが作家として応募でき、芸術祭を社会実験の機会に活用いただける枠組みもおもしろいと感じました。
 また、アートラインをきっかけに各自治体で「わからなさを肯定する」「トヨノノ応援会」「里山技塾」「トヨノノ応援会」「Tsu-gu プロジェクト」などの事業が派生して生まれています。アートラインがなければ今生まれていない景色がたくさんあることあんまり知られてない、、、と、いい意味でぞっとします。

 残念ながら2021年度の10年目で休止となりましたが、アートラインをきっかけに生まれた関係性から、地域に様々な良い影響が広がることを願っています。そしてまた復活を密かに期待しています。

( 成果物 )

国土計画協会報告資料(のせでんアートライン2021)
リユース什器オークション「Tsugu.」
里山技塾
芸能の振興おまもり
Togo Village
里山技塾
豊能町の取組「自分らしさを応援する町」
トヨノノ応援会_最終レポート

( メンバーの声 )

前田展広さんとは、私が提唱して2013年度より取り組んでいる地域密着型芸術祭〈のせでんアートライン〉ー能勢電鉄沿線地域である1市3町(兵庫県川西市・猪名川町、大阪府豊能町・能勢町)が対象エリアーで御縁が生まれ、その後は、アートラインでは欠くことができない人材として、関係する人たちからの信頼も厚く、「のせでんアートライン2021-「光」と「音」と「食」の芸術祭」においては、プロジェクトマネージャ―として活躍していただきました。彼が会議を仕切れば、自然と笑顔がその場に溢れ、のどかな雰囲気が流れる中で、気がつけば着実に事が進むことが多く、不思議な魅力を持つ人ですね。
のせでんアートライン妙見の森実行委員会 委員長
武庫川女子大学教授

三好庸隆

「株式会社よい根」設立、おめでとうございます。前田展広さんには、能勢電鉄開業100周年の2013年より始まった、地域とアーティストが一体となってつくる芸術祭「のせでんアートライン」において、プロジェクトマネージャーの大役を務めていただきました。特に「のせでんアートライン2021」では、コロナ禍で開催そのものが危ぶまれる中、課題解決のための的確なアドバイスとサポートに留まらず、実行支援まで担っていただいたおかげで、成功裏に終了することが出来ました。心から感謝、感謝です。
のせでんアートライン妙見の森実行委員会 事務局長
能勢電鉄株式会社

舛野隆(能勢電鉄株式会社)

のせでんアートラインには、2017年にノブさんからお声がけいただいたことがきっかけで関わりました。地域芸術祭を地域、企業、住民等が一体となった取り組みにする目標のもと、2019年から地域プロジェクトを立ち上げ、地域の皆さんとの対話を重ねて事業を構築する機会をいただいたことに心より感謝しています。多くの関係者の意見を調整し、数々のプロジェクトを推進できたのは、ノブさんの優れたバランス力とマネジメント力があってのものだと思います。
地域プロジェクトマネージャー
(有)OM環境計画研究所

大森淳平

のせでんアートラインには2017年から関わらせていただくようになり、2021年にはアートマネージャーを務めさせていただきました。
前田氏は主に地域プロジェクトの取りまとめを担当されていましたが、アートプロジェクトとの橋渡しや予算配分などに配慮していただき、アートプロジェクトがスムーズに進行できるよう地盤を整えていただきました。
各々がそれぞれ自由に最良の形で自己実現できるよう進めてくださる姿勢にはいつも感謝しています。
アートマネージャー
株式会社翠灯舎

田中郁后

私たちの地域共創活動は、のせでんアートラインから始まりました。前田さんをはじめアートラインの実行委員会の皆様が、新しい第一歩を踏み出すのを躊躇している私たちに丁寧に耳を傾けてくださり、一緒にビジョンを創ってくださいました。そこで出来上がったプロジェクトが社会実験「Tsugu.」プロジェクト。ネーミングも実行委員会の方につけて頂きました。あの時から川西エリアを中心に進めてきて今4年目、H2Oリテイリングの活動の柱になっています。
エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社
経営企画室サステナビリティ推進部部長

西田哲也

( プロジェクトメンバー )

主催
のせでんアートライン妙見の森実行委員会
委員長
三好庸隆(武庫川女子大学教授)
副委員長
和泉秀樹(兵庫県阪神北県民局長)
監事
越田謙治郎(川西市長)
委員
山本正志(大阪府池田土木事務所長)/ 岡本信司(猪名川町長)/塩川恒敏(豊能町長)/ 上森一成(能勢町長)/ 中野雅文(能勢電鉄株式会社 取締役社長)
プロジェクトマネージャー
前田展広(前田展広事務所 代表)
アートプロジェクトマネージャー
田中郁后(株式会社翠灯舎 代表取締役)
地域プロジェクトマネージャー
大森淳平(有限会社OM環境計画研究所 代表)
アートディレクター
黒田純平(keshik.jp)/三宅敦大(Curatorial Collective “HB.” 共同代表) / 野村百合子
コミュニティオーガナイザー
友井 隆之(TOMOI R&D 代表)、向井 務(みさご珈琲 代表)、九鬼 麻衣(川西市中心市街地活性化協議会 タウンマネージャー)、立花 之輝(Firm/フリーデザイナー)、宇都宮 正宗(大 学堂株式会社 代表取締役社長)、宇都宮 頼子(一般社団法人とよのていねい 代表理事)

( 国土計画協会報告資料(のせでんアートライン2021) )

アニュアルレポート作成
about
「地域プロジェクト」の事業は国土計画協会の補助事業で実施を行いました。
最終報告会では、取組の成果や効果をご報告し、評価いただきました。結構褒めてもらえました。

( リユース什器オークション「Tsugu.」 )

プロジェクト伴走支援
about
のせでんアートライン2021の社会実験プロジェクトの枠組みで生まれた取組。
阪急阪神百貨店で役目を終えた店舗什器を、廃棄処分するのではなくリユースする方法はないか?そんな想いから始まった「Tsugu.」プロジェクト。使い終わった什器を、大切に次の使い手へ継ぐことで事業をスタートするひとのお手伝いをし、地域経済の活性化に寄与することと、その循環の輪をつくることを目的としています。

2024年現在も続き、川西市を中心に「フードロスゼロチャレンジデイズ」や「オーガニックファーム」なども展開されています。

( 里山技塾 )

ホームページ等 
大阪府能勢町の小さな百姓養成塾「里山技塾」は、様々な<里山の技>を習得し、本業・副業・暮らしに活かしたい人を対象に開講しました。

能勢の栗を守ることができる人の育成や、ビーキーパー(養蜂家)を目指す講座が開講し、多くの注目が集まりました。

前田展広事務所はこの事業を生まれるまでの枠組み構築や議論をお手伝いしました。プログラムの発案や造成、運営、卒業生への丁寧なコミュニティ形成は伊藤雄大氏が、HPは立花乃輝氏が作成担当しています。

( 芸能の振興おまもり )

プロジェクト伴走支援
about
芸能振興のお守りが誕生

のせでんアートラインの地域プロジェクトにて、日蓮宗 能勢妙見山 植田観肇さんとの関係性から生まれた取り組み。
人間性や地域の豊かさを育む様々な芸能や文化が、 より振興し、 時代とともにますます発展改めて芸能振興を願ってメッセージを掲示するとともに、芸能関係者へに向けたお守りやご祈祷がスタートしました。

( Togo Village )

ホームページ及びタブロイド誌制作アドバイス
about
このサイトについて
このホームページ(Togo Village)は、能勢町東郷地区を中心とした、お店情報やイベント情報、人々の暮らしなどを伝えるための地域情報サイトです。2018年に発足した「能勢なつかしさ推進協議会」が運営しています。

あえて、小さな地域を深堀りするワケ
能勢町は98.75 km²という大阪府下第3位の広大な面積があり、その中に息づく伝統文化や自然風土は、地域ごとに特性が異なり、多様性に富んでいます。地域資源が豊富なまちですが、その魅力がうまく伝えきれていないという課題がありました。これまでは、どうしても「広く浅い」発信になりがちだったのです。
そこで、半径1km〜2kmの範囲内に飲食店や史跡が点在している能勢東郷地区という小さなエリアにあえて絞りこみ、情報を発信していくことで、従来のローカルメディアとはまた違ったことがやれるのではないかと考えました。

お店の情報やイベント情報、史跡などを紹介するだけでなく、「地域で暮らす人々の日常」を伝えていくことも大きな目的です。この地に生まれ育った人、この地に憧れて移り住んだ人、この地で新しい事業をはじめた人など、この地に関わる様々な人々の暮らしぶりや想いをていねいに取材して表現していきます。
コンテンツが蓄積されていくにつれて、どことも違うこの地域の個性が浮かび上がってくることを期待しています。

また、このホームページでは、協議会が独自に企画した体験プログラムをご案内しています。様々なプログラムを一緒につくっていくのは、建築家、コーディネーター、地元NPO団体、飲食店オーナー、学校、そして、地域に暮らす住民の方々です。
長年地域に住んでいる人が気づかなかった奥深さや面白さが、外部の視点から発見されることがあり、それが地域の「誇り」を醸成すると言われています。
これらの体験プログラムを通して、参加者が地域の人々と一緒に楽しみながら地域の価値を発掘することで、これまでなかった新しい発想や人間関係が生まれるかもしれません。

能勢の豊かさを味わい、楽しみましょう。

( 里山技塾 )

ホームページ等 
大阪府能勢町の小さな百姓養成塾「里山技塾」は、様々な<里山の技>を習得し、本業・副業・暮らしに活かしたい人を対象に開講しました。

能勢の栗を守ることができる人の育成や、ビーキーパー(養蜂家)を目指す講座が開講し、多くの注目が集まりました。

前田展広事務所はこの事業を生まれるまでの枠組み構築や議論をお手伝いしました。プログラムの発案や造成、運営、卒業生への丁寧なコミュニティ形成は伊藤雄大氏が、HPは立花乃輝氏が作成担当しています。

( 豊能町の取組「自分らしさを応援する町」 )

2023年3月
シティプロモーション
about
ページ企画:前田展広事務所
HP管理・運営:株式会社大学堂

( トヨノノ応援会_最終レポート )

2021年3月
インパクトの調査 / レポートの作成
credit
企画・編集:前田展広事務所
デザイン:大学堂株式会社